土曜日。晴れ。
今日は朝から緊張感。
少し前に健康診断で引っかかったことを書いたが、今日はその再検査の日だった。
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結果を日記の最終行に記してもよいのだが、そういうもったいぶったのは嫌いなので、先に結果を書いておこう。
結果としては…何の異常も無しだった。
だった・・・って、おいおいおい、おーい!人騒がせだな、医者よ!よかったかなあ、よかったかなあ(涙)本当に心の底から安堵。
ちなみに何がひっかかったのか。前の日記ではぼやかしていたけど、実際は胃の検査、すなわちバリウム検査である。その日を少しだけ振り返ってみたい。
8月上旬、営業先を出た後の神田駅で、急に見覚えのない電話番号から電話がかかってくる。折り返してみると、少し前に健康診断をしてもらった病院だった。電話受けた看護師から「胃の検査について、医師が直接説明したいことがあるので病院に来てほしい」と言われる。
医師から説明…?いや、これ絶対やばいやつじゃん、と、あわてて「胃の検査で何か悪いことがあったんですか?」と質問するが、看護師は「すみません、電話じゃ答えられないんです」の一点張りだった。
来院の候補日をあげてもらったが、最短でもお盆明けになると言われ、そこまで待てない、できれば早めにしてほしい と懇願する。看護師も困った様子。「今すぐに胃がんとかじゃないんですよ」と言われたが、急に「胃がん」というワードを出されてむしろ怖くなる。
結局、なんとか調整してもらって、その翌週の月曜日に行くことになった。それ以降、気が気でない日々が始まった。仕事なんてまるで手につかなかった。
次の月曜日に午後半休を取って病院へ。
診察室に入ると、なんと院長先生を名乗る方。淡々とした口調で「レントゲンをみると、胃の形が少し歪んでいます」と言われる。
最初は意味がよくわからなかった。歪んでるなんて、個人差の話?なんて悠長にも感じたが、話を聞くと、バリウムの撮影なのでそういう場合もあるけれど、腫瘍があってもそのようになることもあるらしい。複数の医師で確認した結果、今回は直接説明の判断に至ったとのこと。そして、何かあったら大変なので、一度胃カメラでチェックしておいた方がいいと言われる。その 何かというのが一番気になったので、恐る恐る「何かとは・・・つまりなんでしょうか」と聞いてみると、
「かわいいものでは良性ポリープ、場合によってはガンの可能性もある」
とのこと。さらりとガンというワードを言われて血の気がひく。そもそも健康診断の結果で呼び出されたことなんてなかったし、周りからもきいたことはない。つまり、後者の可能性が高いってことじゃないの…?電話してきた看護師さんは胃がんではないと言っていたけど・・・、いや、「今すぐ胃がんではない」って言っていたんだっけ。じゃあ、胃がんの可能性もあるってこと・・・?そんなグルグルが頭のなかで膨張する。
すぐに胃カメラの予約。それが今日8月24日であった。もっと 前倒しにできないかと相談したけれど、残念ながらそれは変えられそうになかった。この日記を書いている今のタイミングで振り返れば、そこまで急いでやらなくてもいいということだった、とも思えるけど…当時はそう考えるほどの気持ちの余裕はなかった。
いっそ 近所の 胃腸 消化器内科に行って早めに胃カメラをやってもらおうと思ったけれど、病院が変わってチェックポイントに抜け目があったら嫌なので、やはりこの病院に見てもらうことにした。
それからの日々は、できる限り仕事に頭を向けて、余計なことは考えないようにした。だが、夜寝る時なんかは、ふと胃のことを考えて憂鬱な気持ちにもなった。傍らに眠る子供を見ながら、この子たちのために長生きしなきゃいけないのに…と、自分の体を恨めしく思った。
電話で呼び出しを受けてから約3週間経ち、待ちに待った検査の日。朝一で胃カメラをしてもらう。
検査は5分ほどで終了。その場で内視鏡の先生が、「お疲れ様でした。特に大きな異常は見られません。大丈夫ですね」と言ってくれた時には体中の力が抜けた。
その後、消化器内科の先生にも 胃カメラの結果を見てもらったが、同様の「問題なし」の結果だった。「思った以上に何もありませんね。最近はバリウムをやらずに最初からカメラをする人も増えてますから、もしかしたら◯◯さん(私)もそうしたほうがいいかもしれませんね。ほら、バリウムって体への負担もあるし、精度もいい加減なものですから」
とのこと。おいおい、ずいぶん軽いトーンだな、オレがこの3週間、どれだけ悩んだと思ったんだ、と今になって思うが、そのときは安堵の気持ちが強かった。
その場で先生に、「今回のように電話で呼び出しを受けるようなことはよくあることなのか?」を、興味本位に聞いてみた。先生 は 何とも言えない 表情だったが、「そんなに 滅多にすることではないですね。ただ、気になることがあったら呼び出すこともある」ということだった。その説明を聞くと 今回はもしかしたら 本当にラッキーだったのかもしれない。
今回は異常なしで終わったけど、本当に、いつ何が起こるかわからないのが人生だ。身体のことで心配のない日々というのは、なんと素晴らしいなことなんだということも痛感した。
毎日を大事に生きていこう。そう思えた出来事だった。胃カメラは辛いけど、毎年受けようかな。