育児してなきゃ酒浸り日記

30代のサラリーマンです。2人の息子と妻との日々を書いています。只今育休中です。

主治医の話で世界がガラッと変わった日 (育休14日目)

天気 曇り時々雨。

今日は妻が実家から帰省する日。また午前中に迎えに行ったあと、久しぶりに息子二太郎に会いに行く予定であった。息子一太郎は保育園に預けた。

そろそろ退院を考える時期、と先生からおっしゃっていただいていたので、早く準備をしなきゃな、二太郎がいつ来ても大丈夫なようにしておかなきゃな、と思っていた。帰ってきた妻は帰省後ということで結構疲労がたまっていた様子。無理もない。今日は特にこちらがフォローしないとな、と、自分も一太郎のイヤイヤ期で大分疲労がたまっていたが、そう思った。

病院につき、二太郎のもとへ。妻は約2週間ぶりと言うことで感慨深げであった。

 

私たちが到着すると,主治医が現れる。これまでの検査結果と、今後のスケジュールを話す、とのことであった。特に変わった様子も無かったので、この時は退院後の準備を早めないと、という、焦燥感が強かった。

 

先生より別室で経過を説明いただく。急なことで正直実感がよくわかなかった。私は先生の話を注意深く聞きつつも、どちらかと言うと妻の様子が気になった。ただ、妻の顔をうまくみることができない。私は主治医の先生とは別にいらっしゃった先生が、意識的な相づちを打っていることに気を向けた。相づちが上手だなあ、と、思った。そうして少しでも現実に近づき過ぎないように努めた。

先生からの説明を一通り受け、いくつか質問。特段、通常の子供と違った対応をする必要は今のところ無いそうだが、それも経過次第ということだ。

説明を受けた後、先生が差し出した書類にサインをする。その後、同席していたベテラン風の看護師が、こちらを励まそうと、少し演出がかった声かけをしてきた。それが少し大げさというか、なんだかちょっとそういうのはやめてほしいなあ、と思った。部屋をでたあと,妻も同じように感じていたようで、看護師の言動が気になった様子であった。

帰りの車中、私も妻もまだまだ現実感がない。ただ、妻が少しずつ元気がなくなるというか、覇気が薄れている感じがした。私は余計なことを言わないよう、極力言葉数を少なくした。つけっぱなしにしていたラジオで、某蜂蜜会社の専務が盗撮をしていたことが流れてくる。私は笑いながら「この専務、名前からして親族だよね。とんだ馬鹿息子だな」なんて言う。妻は元気なく笑った。多分、こちらがどういうつもりでそんなことを言ったのかは理解している様子だが、上手い具合に返す気力が無い、という感じのように思えた。

家に妻を届けた後、私はシェアカーの返却場所に車を返しに行く。その車の中で,先ほど先生が言っていた話をネットで調べる。情報はとても少ない。書籍もない。ただ、そういうことなんだ、という実感が少しづつ出てくる。だからといって、自分が今できることは妻を支援する事と、息子一太郎の保育園に早く行かなきゃ、ということくらいしか思いつかない。

保育園に一太郎を迎えに行く。一太郎は久しぶりの保育園だったが、ご機嫌な様子。保育園の先生は妻が迎えに来ると思っていたのか、「お母さん、大丈夫?」と尋ねてきた。私はなんと返したらよいか分からなかったけど、とりあえず「長旅で疲れているみたいです」とだけ伝えた。それは本当だからね。

一太郎をつれて家に帰る。妻は平静を装って「おかえりー」と言うかと思ったけど、疲れと先程の先生の話でビックリが重なったのか、ソファーで寝た状態だった。妻の元に一太郎を連れて行くと、さすがに笑顔で迎えていたが・・・これはなかなかだなあ・・・と思った。

晩御飯の用意をし、久しぶりに三人で食事。ただ、全開の一太郎イヤイヤ期に目が回る。元気がない妻のテンションは今まで通りのあやし方で接するが、一太郎にすべて返り討ちにされる。

夜。私は先生が話していたことを再度ネットで調べる。ただ、国内だとうまく情報が見つからない。そこで海外の情報に少しアクセスしてみる。すると、国内よりもちょっとだけ詳しい情報が出てくる・・・が、オブラートに包まれていない感じが少し刺激が強かった。ただ、総じて先生が話していた通りの内容であった。そして、おそらくだが、今後、私の取り巻く環境が大いに変わる事になるのかな,と言うことが想像された。長い目で見たら仕事もかわっていくかもしれない。短い目で見たら・・・やっぱり妻のことを何よりも気にかけないと行けないかな。

余計な言葉よりも,妻をいたわる動きをする

これを意識していこう。

なんてことの無い平凡な人生かと思ったら、急に世界が変わるものだ。それは私よりも妻の方がそんな心地なんだと思う。偉そうに平静を装っているけど・・・俺自身もあんまりむやみにネットで調べないようにしないと。まだ受け入れ切れていないというのが正直な感想。