昨日も一太郎と二人で寝る。
夜中の2時ぐらいだっただろうか。一太郎が自分の両手を胸のところに持ってきて、何か手をフリフリしている。最初は何事かと思ったが、すぐに彼が指しゃぶりを我慢していることに気づく。なんといじらしいことか。
私は心のなかで「がんばれよ」とつぶやきながら、一太郎をポンポンとする。
すると、一太郎は
「ママがいい…ママどこ」
と寝言のようにつぶやく。それを聞いてガクッとする。
「大丈夫だよ、ママは別の部屋で寝てるよ」と伝えると、一太郎はそのまま寝てしまった。一太郎の寝言を聞いて呆然とする自分の姿を写真に残しておこうかと思ったが、虚しいだけなのでやめておいた。
翌朝、一太郎の寝言を妻に伝えるかどうか迷う。妻に言っても妻が調子に乗るだけではないかと思い、一瞬憚られたが、ここで妻に言わないと自分が余計に惨めに思えたので…
「一太郎、昨晩、ママがいいって寝言言ってたよ」
と、一応伝えましたよ、って感じで伝える。妻は嬉しそうな様子。
妻「イチちゃんの精神安定のためにも、やっぱり私が一緒のほうがいいのかなあ笑」
と言い出す始末。
妻「でも、朝は夫ちゃんと一緒に寝てたときのほうが機嫌がいいのよね。私と寝ると、朝から癇癪おこすし」
とフォローするように付け加える。でもまあ、たしかに、朝は私と一緒に起きたほうがごきげんな様子に見える。
ママと一緒に寝ると、甘える行動で無駄に体力を使う。結果、不機嫌になる?
パパと一緒に寝ると、甘えが少ない分、体力温存になって機嫌が良い?(本当はママがいいけど。)
と言った感じだろうか。我が家の平和のためには、間違いなく私と一緒に寝ていたほうがいいと思われるが…なんかおれ、微妙な立ち位置だな。悔しいよ。でも、妻に隠さずに伝えた私、偉いでしょ。
さて、お昼に会社の同期女性と久しぶりに電話をする。私自身、そろそろ育休復帰の日を意識し始めており、復帰に関する細い手順を知りたかった。こういうことを聞くのは、 必ずしも人事総務部がいいわけではなく、よりざっくばらんに話せる相手が好ましい場合もある。なお彼女は3人子持ちのベテランである。
30分ほど、関係ある事ない事を話した。久しぶりに 妻と保育士さん以外の人としっかり話したのでやや緊張したが、子育ての話をしているうちに少しずつ気持ちが楽になっていった。
本筋とは関係ないけど、3人の子育てをしながら働いていることに敬意を示すと、
「2人も3人も大して変わらないよ。でも、3人産もうって思えたのは、やっぱりまだ年齢が若いタイミングだったからかな。今の年齢(30半ば)じゃ絶対に無理。もう体がついていかないよ。考え方も年齢重ねるごとに保守的になってくるし、女の体も変わるからね…すでにいろいろ衰え始めてる感じ。やっぱりさ、子ども産むって勢いが必要だよ。今の私の年齢だと、勢いがないから(笑)最近はね、花鳥風月を楽しんでるし、娘が育ててるカブトムシを愛でるのが生きがいよ」
とのことだった。花鳥風月やカブトムシはよくわからないが、彼女の言葉が妙に頭に残っている。
電話を終えた後、妻に会話の内容を共有する。なお、妻も同期女性のことは私の伝える範囲で知っており、「頭の良い女性」という印象を持っている。
妻には何でも共有する主義の私だけど、上の言葉については言わなかった。妻に伝えたら、「うちらも、この年齢だと3人目は難しいかな」って気持ちに少しでも傾きそうな気がしたから。
別に、絶対3人目が欲しい!って思っているわけではない。でも、できるならば3人目も考えてみたい。ただ、これは妻の身体のこともあるから…特に妻は2人目のときに結構な手術をしたから…変なプレッシャーになると嫌だったので、あまり3人目の話をすることはない。だけど、逆に諦めるような言葉を伝えるのも嫌なわけで…。
ここらへんは夫婦の微妙な関係性が出てるのかな、とふと思った日でした。