日曜日。快晴。
今日はとても暖かい日だったので、家族で近所の公園に行く。
一太郎とブランコをしたりボール遊びをして過ごす。こういった時間は実に平和で有意義である。
一太郎が鉄棒にぶら下がり始めた横で、ふと、「久しぶりに逆上がりをしてみるか」と思い、大人向けの鉄棒に手を伸ばす。当然、クルリと回転できるものと思ったのだが…
妻「何やってんの?笑」
「い、いや…あれ、おかしいな」
体が回らない。体が鉄棒から離れており、腕だけで回ろうとしている感じ。足も体を回すために作用しておらず突っ張った動きになる。また、手も足もてんでバラバラに動いている感じ。
「…いや、ほら?一太郎が鉄棒の近くにいるから危ないでしょ。勢いで蹴りを入れてしまったらまずいし」
と言って、一太郎を端っこに寄せる。そして、再度チャレンジ。うまくいくと思った。
「…なんで?」
妻「できないの?」
できない。できる気がしない。体が思うように動かない。なぜだ。
たしかに逆上がりはできる子だったのだ、俺は。少なくとも大学生まではできていた記憶がある。大学時代から体格は変わっていないので、体が重くなったのが理由ではないのだが…すっかり身体能力が低下してしまったのだろうか…。一応、大学までずっと運動部所属だったのだが…。
冷静に、一度、体をならそうとまずは前回りからやり直してみる。これはできる。しかし、そもそも前回りすらもちょっとしんどく感じる。着地が「ドタ」っという重々しい感じになる。前回りなんて、体に何の負荷もかからない運動だったじゃないか。ちょっとまってくれ、俺の体よ…。何やってんだよ。
その後も何度か逆上がりを試みるが、やっぱりできない。妻や一太郎も鉄棒から離れてシャボン玉遊びを始めてしまったため、段々と公園にいるちびっこたちや親御さんの目線が気になり始める。
「おかしいなあ。前はできていたんだけどなあ。思い出せば全然行けるはずなんだけどね(笑)。まあ、だいぶ久しぶりだからなあ。いや、あはは」
と、大きな声で妻に(すがるように)言うわけだが、妻からは「鉄棒ばっかやってないでちゃんと一太郎と遊んでよね!」とお怒り。すんませんでした。
帰り道も、頭の中では逆上がりができなくなったショックでいっぱいいっぱい。これから一太郎が体育の授業でうまくできずに悩んだときにも、「何の役にも立たないオヤジ。母さんに相談しよう」とか思われてしまうのだろうか。そんなのは嫌じゃ。
今からでも体を鍛え直そう。まずは逆上がりができるように研究しよう。