月曜日。曇のち雨。
今日は2週間強、こちらにいてくれた義母が帰郷する日。
義母は今日の昼前に大宮駅から新幹線で出発する。当初の予定では、妻と一太郎で大宮駅に見送りに行く予定にしていた(私は二太郎と留守番)。
しかし、朝になって、妻が「…ごめん、やっぱり一太郎は連れて行くのやめていい?」と言う。理由を聞くと、大宮駅から一太郎と二人で帰ってくる自信がないらしい。
我が家から大宮駅に行くには、電車を乗り継ぐ必要がある。行きは義母がいるので大丈夫だが、帰りに一太郎と二人っきりになったとき、一太郎を見失ってしまったり、長時間抱っこしなければならなくなったりするのが怖いらしい。妻は体力が少し足りない自覚があり、不規則に走り回る一太郎を抑え込む自信がないとのことだった。
起きがけの私は、妻からの言葉に
いや、さすがに大丈夫でしょ。というか、子供を抑え込めないことなんて無いでしょ。よそのお母さんはみんなやってんだから
というセリフが喉元まで出かかって、慌てて飲み込んだ。
(…危ね危ね)
育児に向き合う人に対して、「他の人はできているのに」は最もしてはならない発言である。世の管理職の方々が悪気なく発して叩かれてしまうこの手の発言を、自分も思わずしそうになって恥ずかしくなる。一度この手の発言をしたら、怒った妻との関係を修復するのにかなり時間がかかる。もしくは、妻から長期間イライラを溜め込ませてしまう(そして、なにかの拍子で大爆発する)。
私は考える様子で
「そうか。うーん。アナタも一太郎を大宮まで連れていきたい気持ちがあるだろうから…悩ましいね」
と妻をチラチラ見ながら伝える。
妻「うん…すごい悩んで、昨日眠れなかったよ」
と、ちょっと落ち込んでいる様子。
「(眠れなかった?そんなに悩んでいたのか…余計なこと言わなくてよかった)そうだよね!そりゃそうだ。でも、どうしようか。一太郎を保育園に連れて行く?」
妻「どうしよう…お母さんと夫ちゃん(私)と、一太郎と行くか、私とお母さんだけで行くか、どっちかかなあ」
「そうねえ。それだったら、お義母さんからしても、アナタと一緒のほうがいいよね。一太郎と一緒に行けないのは寂しいだろうけど、まあ、娘のアナタと一緒に行けないほうがよっぽど寂しい気がする」
妻「そうだね、私もそう思ってた。じゃあ、お母さんに伝えるよ。ごめんね、ありがとう。一太郎、大宮で新幹線見れなくて残念がるかなあ」
「大丈夫だよ。今の一太郎は、新幹線よりも◯◯先生(保育園の若い女性保育士)の方に夢中だし」
妻「そうね(笑)◯◯先生に感謝だよ」
という事で、朝は一太郎を保育園に連れてゆき、妻は義母と一緒に大宮駅に行くことになった。
もしかしたら、妻も低気圧の影響でちょっと体調が悪かったのかもしれないし、最後の日に義母とゆっくり二人で話したかったのかもしれない。ともあれ、余計なことを言わなくてよかった。
午前中、私は二太郎の離乳食づくり。少し前から二太郎は離乳食を開始している。
今日は豆腐と人参とおかゆ。おかゆがお気に入りだけど、他の食材も順調にパクパク食べてくれるので、食べさせるのが楽しい。離乳食を食べてからかしら、なんか体の動きが一層大きくなったり、顔の表情が豊かになってくれている気がする。こうやって成長を感じさせてくれるのが嬉しいです。
夕方、一太郎を保育園に迎えに行き、そのまま耳鼻科へ。先週の金曜日に行ったばかりだけど、鼻水症状が出始めたので再度見てもらうことにしたのだ。加えて、私自身の花粉症もみてもらった(正直、こっちがメイン)。一太郎は鼻水の薬を追加。一方の私は複数の錠剤に加え、点鼻薬やら目薬やらを色々と処方してもらえたので一安心。これで花粉症はもう怖くない。
家に帰ってから、一太郎はしきりに「バアバは?バアバはどこいった?」と言うので、こちらがなんか寂しくなってくる。「バアバは遠くのバアバのお家に帰ったんだよ」と言っても、ピンときているような、きていないような。でも、時間が経つに連れ、バアバがいなくなったことを認識し始めた様子。
寂しそうにするかと思ったけど、お風呂の入ったあたりですっかり義母のことを口に出さなくなる。まだまだ人との別れについては理解できないか。まあ、まだ2歳だしね。むしろ妻のほうが義母と離れて寂しそうにしている。
ともかく、2週間ぶりに家族4人の形に戻った。またゆるりと過ごしていこう。夫婦で育休とっているからドンと構えていられる。でも、俺が仕事復帰したら?妻も復帰したら?こんなにすぐに切り替えられないんだろうなあ。このイージーモードの間に、そのときのために備えて置かないとね。
どうでもいいけど、日頃の同僚(妻)への発言、部下(子供)のヘルスケアと言ったように、管理職の課題は父親の課題にも通じるところがあるのかな。いやはや、世の管理職の皆さんは大変なんだなあと、直属の上司たちの顔を思い出した日でした。